クレジットカード利用が増えたことで偽造や不正取引が増加

2017年5月23日

2020年に向けてクレジットカードがIC化されるのをご存じでしょうか。

あまりニュースになりませんので、知っている人は少ないかもしれません。多くの人がクレジットカードを使うようになったこともあり、従来の磁気ストライプクレジットカードから、より便利で安全なICクレジットカードへと移行されます。普段使っているクレジットカードは、どちらのタイプですか。

なぜ、ICクレジットカードへ変更されるのでしょうか。理由を知れば納得する人も多いかと思います。

2020年に向けてクレジットカードが完全IC化へと変わる

オリンピック・パラリンピック東京大会が開催されることで、さまざまな変化が起きています。
多くの施設が建設されたり、サービスが導入されたりしています。クレジットカードもオリンピックを1つのきっかけにして変わります。2020年に向けて従来の磁気ストライプクレジットカードから、ICクレジットカードへと変わります。

一部のクレジットカードだけでなく、すべてICクレジットカードへと変更されます。

トラブルを防止するためにICチップ対応のクレジットカードが義務化される

オリンピック・パラリンピック東京大会が開催される2020年へ向けて、国内のすべてのクレジットカードが100%IC化されます。
これは、クレジットカードの利用者・決済額が増加するに伴い起きているトラブルを防ぐための取り組みの一環です。促進ではなく、完全にICクレジットカード化されます。

現在使っているクレジットカードが従来の磁気ストライプクレジットカードの場合は、2020年までにICクレジットカードがクレジットカード会社から発行されます。また、決済処理を行う加盟店も完全にIC対応の端末になります。
ICクレジットカードになることで、どのようなトラブルを防げるのでしょうか。理由も確認していきましょう。

ICクレジットカードとは?義務化の理由や磁気ストライプとの違いについて

従来の磁気ストライプのクレジットカードに変えて、なぜICクレジットカードが導入義務化されるのでしょうか。
そして、磁気ストライプクレジットカードとICクレジットカードにはどんな違いがあるのでしょうか。ICクレジットカードが義務化される理由や、磁気ストライプクレジットカードとの違い、義務化に伴う加盟店での変化について、それぞれ確認していきましょう。

ICクレジットカードが義務化される理由は偽装や不正取引による被害を防ぐため

クレジットカードがIC化されるのはセキュリティ強化による不正防止のためです。
従来の磁気ストライプのクレジットカードだと不正されやすく、ICクレジットカードであれば不正を防ぎやすくなります。世界では偽造クレジットカードなどを使った不正防止のため、クレジットカードのIC化が進んでいます。

しかし、日本においてはクレジットカードのIC化がほとんど進んでいません。
国内で発行されているクレジットカードの内、ICチップ対応のクレジットカードは6割程度で、未だ4割適度が磁気ストライプのクレジットカードと言われています。また、ICチップに対応しているクレジットカードの決済端末は、2割程度と言われています。

少し前の日本クレジット協会の発表によると、2013年にはクレジットカードの不正使用被害額は約78億円でしたが、2015年には約120億円と、3年間で2倍弱も被害額が増加しています。
それに伴い、セキュリティ関連会社などでクレジット取引セキュリティ対策協議会が開かれ、2020年までにIC対応化などの実行計画が発表されました。ICチップ対応のクレジットカードにすることで、磁気ストライプのクレジットカードのように容易にスキミングされなくなります。

また、加盟店など、さまざまな場所でクレジットカードの番号が漏えいすることを防ぐ仕組みも作られています。
クレジットカードでの支払いが当たり前になってきているからこそ、偽装カードや不正による被害額も増えており、これらを解決するためにITクレジットカードが導入されます。

磁気ストライプクレジットカードとICクレジットカードの特徴の違い

多くの人が利用している磁気ストライプのクレジットカードとは、磁気を帯びているクレイジーのことです。
クレジットカードを決済機器で読み取れば、登録している口座情報と照合を行います。しかし、磁気ストライプの場合、情報が非変動的なため、容易にスキミングされてしまい、偽造クレジットカードを作られてしまいます。

本人認証が署名のため、不正利用にも繋がりやすいです。
また、使い勝手としてもスライドして読み取るために時間がかかります。ICチップを搭載したクレジットカードであれば、常に情報が更新されているため、スキミングをして特定の情報を抜き出すことは難しく、スキミングや偽装クレジットカードの被害を防げます。

高度な暗号化機能がチップそのものに内蔵されているため、安全性が高いです。
暗証番号入力のため、番号を知っている本人以外に使用できませんし、加盟店などの使い勝手もカードを差し込むだけで簡単に読み取りが可能です。署名とは違うためスピーディーに決済もでき、待ち時間の解消にも繋がります。

ICクレジットカードの義務化に伴い加盟店での変化もある

2020年までに100%ICチップ対応のクレジットカードになるということは、加盟店もすべての機器をICクレジットカード対応に変更しなければなりません。
このICクレジットカードの義務化に伴い困ると言われているのが、スーパーやコンビニ業界です。なぜなら、多くのスーパーやコンビニにはPOSレジが導入されており、新しいPOSシステムに変更するのに多額の費用がかかるためです。

POSレジとは、お客さんが決済した時点で、商品の販売情報をデータで管理するシステムのことです。
商品の販売に関するさまざまな情報が自動で蓄積され、販売動向の分析や商品仕入の参考に利用できます。しかし、POSレジの多くが、ICチップには対応しておらず、磁気ストライプのみに対応しています。

そのため、ICクレジットカードの完全導入に伴い、POSシステムもIC対応化しないといけません。セキュリティのためとは言え、大きなコストがかかる可能性があるため、多くの業界、施設、店舗で懸念されています。

加盟店に関係する「ライアビリティシフト」とは何のことなのか?

ライアビリティシフトという言葉を聞いたことはありますか。
お店を経営していたり、働いていたりする場合は、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。ICクレジットカードの義務化にも関係する言葉です。
お店などで働いている人は、「自分の店はどうなのか?」を考えてみましょう。

債務責任がクレジットカード会社から加盟店へ移行したライアビリティシフト

ライアビリティシフトとは、ライアビリティ(債務責任)、シフト(移行)という意味を持ちます。
以前は、偽造クレジットカードや不正取引などがあった場合の債務責任の移行について表した言葉です。今までは、偽造クレジットカードで決済された場合、債務責任を負うのは決済端末を設置している加盟店ではなく、クレジットカード発行会社でした。

しかし、2015年10月以降は、ICクレジットカード対応端末を設置していない加盟店での偽造クレジットカード決済による債務責任は、加盟店が負うようになっています。
つまり、加盟店は専用端末を導入していないで、偽造カードによる決済が行われれば、カード会社ではなく、その加盟店が負担を負わないといけないということです。ただし、ガソリンスタンドのセルフ給油機での取引に関しては2017年10月1日から適用されます。加

盟店でEMV非対応の端末を未だに設置している場合は、早急にIC対応端末へと変更が必要です。

ICクレジットカード化は私達が安心して買い物などをするための取り組み

クレジットカード利用者の増加に伴い、偽造クレジットカードや不正取引も増えています。
これらを防止するために導入されるのがICクレジットカードです。従来の磁気ストライプクレジットカードに比べ、スキミングされにくいため安心です。加盟店からクレジットカード番号が漏れないようにする仕組みも構築中であり、私達が偽造や不正取引の被害に遭わないようにする効果が期待されています。

これから、よりクレジットカードでの支払いが当たり前になり、2020年へ向けて訪日外国人も多くなります。
少しでも被害が減って安心して買い物などができるように、このような取り組みが行われていますので、しっかりと把握しておきましょう。