• 通貨により特徴が違うため影響を受けやすい指標や情報が異なる

FXの注目通貨の特徴や値動き、影響を受けやすい指標について

2017年6月24日

FXは世界中のさまざまな通貨ペアの取引ができます。

米ドルやユーロ、ポンド、円などのメジャーな通貨以外にも、人気のある通貨はたくさんあります。数ある通貨の中から投資家に注目されている、スイスフラン、カナダドル、ニュージランドドル、香港ドルの4つの通貨の特徴について紹介します。

米ドルやユーロ、円と相関性の強い通貨もありますので、特徴を知ることで相場の分析や予測がしやすくなったり、通貨ペアの比較にも役立ちます。

スイスフランの特徴 安全資産でありリスクが生じた場合に買われる傾向

経済リスクや有事、テロなど、国際社会において何らかのリスクが生じた際に買われやすいスイスフラン。
スイスフラン=安全資産という認識を持っている投資家は多いです。

避難通貨であるスイスフランの特徴や影響のある指標・出来事、値動きの特徴などを知っておくことで、スイスフランを使ったトレード方法や、リスクが生じた際の選択肢も変わってきます。

永世中立国であり低金利キャリートレードに用いられる

スイスフランは、永世中立国であるスイス連邦が発行する通貨で、イタリアやリヒテンシュタイン公国などでも扱われています。取引量は多く、ヨーロッパ市場では人気があります。日本円同様、金利が低く、スワップポイント狙いには向きません。

低金利で国そのものが安定しており、リスクが低いためキャリートレードに用いられます。

リスクが生じた際の避難通貨「有事のフラン買い」とも言われる

スイスフランは安全資産として認識されています。政治・経済が安定しており、価値の変動も小さいためです。
世界屈指の重武装軍隊を持っており、有事の心配も少ないことから有事のフラン買いが行われたりします。世界の銀行と呼ばれる富裕層向けのプライベートバンクも有名で、匿名性や守秘義務規定などにも定評があることから、尚更、安全資産であるイメージ強まっています。

時計や観光も有名で大企業も多いです。

スイスフラン相場に影響を与える経済指標や出来事とは?

スイスフランは自国の政治・経済の影響だけでなく、ユーロの政治・経済の影響も受けます。
何らかのリスクが生じるとユーロが売られ、スイスフランが買われる傾向もあります。特に相場に影響を与える経済指標の中でも主要なものは、「KOFスイス先行指数」「失業率」「貿易収支」です。

KOFスイス先行指数は、KOFスイス経済研究所が毎月発表してるスイスの代表的な景気指数です。
消費者信頼感や銀行、生産、住宅など12の指標を組み合わせたもので、GDPの伸びを予測する際も活用されます。失業率はスイスに限らず、非常に重要な指標です。スイスは経済が安定して労働条件が良好なため失業率は低く、3%前後で推移しています。

貿易収支はスイス国立銀行が毎月発表しています。
主要の貿易相手国はドイツ、フランス、イタリアなどがありますが、特に1番の貿易相手国であるドイツの経済状況の影響を受けやすいです。これらの指標やドイツ、ユーロ、ドルなどの動向と、円などの低金利通貨の動向を注視する必要があります。

スイスフランの取引のポイント金や他の安全資産の動きをチェックする

スイスフランはスワップポイント狙いは向いていませんので、短期的な取引が良いでしょう。
普段FXでスイスフランを取引しない投資家も、有事やテロなどのリスクが生じた際は、フラン買いが行われスイスフランが上昇します。そして、国際情勢が落ち着きを取り戻せば、すぐに下落し元の価格に戻る傾向があります。

この動きを利用して利益を得る手もあります。
また、スイスは世界屈指の金保有国としても有名です。そのためスイスフランは金相場と連動する傾向があり、金の価格が上がればスイスフランも上がる可能性があります。

金に限らず、他の安全資産の相場もチェックして、スイスフランの相場動向を予測するのも1つの手です。

カナダドルの特徴 世界有数の資源国で国際社会からの信頼価値も高い

米ドルやユーロなど、他の通貨に比べるとそこまでメジャーな通貨ではないカナダドル。
しかし経済が安定しており、国際社会からの信頼も高いです。世界有数な資源国としても有名ですが、カナダドルにはどんな特徴があるのでしょうか。

またどのような値動きをし、どんな指標や出来事に影響を受けやすいのでしょうか。

カナダドルの値動きの特徴とは?米ドルと強い相関関係原油価格とも連動

カナダは天然ガスや石油、パルプなどの生産輸出量の多い資源国です。また、農産物や水産物においても世界有数の輸出国です。
そのため、商品価格や資源価格の影響を受けやすい傾向があります。経済は比較的安定しており、大手格付け会社3社が最上級のAAAを付与しています。

アメリカの隣国でもあることから、アメリカとは強い相関関係があります。
これはアメリカ経済が強くなればカナダの貿易も増加し、アメリカ経済が弱くなればカナダの貿易も減少するためです。そのため、米ドルが上昇するとカナダドルも上昇し、米ドルが下落するとカナダドルも下落する傾向があります。

原油価格と連動して動く傾向もあります。

カナダドル相場に影響を与えるのは? WTI原油価格・BOC・アメリカ

カナダドルは産油国ということもあり、原油価格に大きな影響を受けます。
そのため「WTI原油価格」の指標は重要度が高いです。WTIとはテキサス州の沿岸部の油田で産出される原油のことを言います(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)。

WTIの原油先物は世界で最も取引されており、原油価格が上昇すれば、カナダドルも買われ上昇する傾向があります。
またカナダの中央銀行であるBOCによる政策金利や声明も相場に大きな影響を与え、隣国アメリカの影響も非常に大きいです。カナダドルの動きを分析・予測する際は、特にWTI原油価格とBOC、アメリカの動向に注意しましょう。

カナダドルの取引のポイント アメリカと原油価格・資源価格の動向を追う

カナダドルを取引する場合は、隣国で輸出入の割合も高いアメリカの動きを注視する必要があります。
アメリカの政治・経済動向がカナダドル相場に大きく影響を与えるためです。アメリカの経済が良いと米ドルもカナダドルも買われ、アメリカの経済が悪いと米ドルもカナダドルも売られます。

取引する場合は、アメリカ経済動向と原油価格・資源価格の動向を気にしましょう。
アメリカ同様、ニューヨーク市場が活発な時間帯にカナダドルも多くの取引が行われます。米ドルやユーロなどに比べると取引量も少なく、メジャー通貨ではありませんが、米ドルと動きが似ているため比較的相場を読みやすいです。

ニュージーランドドルの特徴他の資源国通貨とは異なる特徴を持つ通貨

資源国として有名なニュージランドの通貨、ニュージランドドル。
一体、どんな特徴を持っているのでしょうか。どのような値動きをし、どんな経済指標などに影響を受けやすいのでしょうか。
他の資源国通貨とは異なる動き方をするため、事前にしっかりと把握しておきましょう。

オーストラリアと隣だが特徴に違いがある原油価格や貴金属相場には反応が薄い

ニュージランドは資源国であり、GDPの大部分を貿易が占めています。
その輸出の主要な相手国がオーストラリアと中国です。そのため、オーストラリアと中国の経済の影響を受けやすい性質を持ち、流動性が低いため比較的値動きが激しい特徴を持ちます。

ニュージランドドルは豪ドルと強い相関関係があると言われますが、特徴には違いがあります。
同じ資源国でも、オーストラリアは原油や鉱物が産出されますが、ニュージランドは酪農品や肉類などの農産物や畜産物です。そのため、農産物や畜産物の価格が上がれば輸出額も増え、ニュージランドドルが買われて上昇する傾向があります。

豪ドルと動きは似ていますが、資源が異なるため、原油価格や貴金属相場には豪ドルほど反応はしません。

ニュージランドドル相場に影響を与えるのは?貿易収支や農産物価格など

ニュージランドは輸出の主要相手国であるオーストラリアと中国の経済の影響を受けやすく、特にオーストラリアの影響は大きいです。
自国の経済指標では、「貿易収支」「NZIER企業景況感」「中央銀行RBNZの政策金利や声明」などに強く反応します。資源国であり、GDPの大半を占める貿易の状況はとても重要視されます。

オーストラリアや中国の経済が悪いと、貿易収支も悪くなり、ニュージランドドルが売られる傾向があります。
NZIER企業景況感は、ニュージランド経済研究所が発表する景況を示す指標です。1,500の企業を対象に測定し、毎月発表されています。

また、中央銀行のRBNZの政策金利や声明は相場に強い影響を与えます。2017年5月段階の政策金利は1.75%であり、2016年5月の2.25%に比べると0.5p低くなっています。

そして、資源でもある農産物や畜産物の価格の影響も大きいです。

ニュージランドドルの取引のポイントスワップポイント狙いでコツコツと

ニュージランドドルはウェリントン市場が日本時間の早朝から開くため、朝早くに経済指標などが発表され相場も活発に動きます。
近年少しずつ金利が下がっていますが、それでも他の通貨に比べるとスワップポイントは高い方です。

短期トレードも良いですが、スワップポイントを狙いながらの長期トレードが向いているでしょう。
リスクを極力下げたうえで、大きな利益を狙わずにコツコツと稼いでいくトレード方法がオススメです。値動きは激しい方なので、資金に余裕がある状態でポジションを保有するようにしましょう。

豪ドルの動向や農産物の価格は必ずチェックするようにしましょう。

香港ドルの特徴 中国の一部でありながら独立通貨を採用

アジアの金融中心地として有名な香港。
以前はイギリスの植民地であり、中国に返還されたのは20年前です。人民元ではなく香港ドルを採用しており、米ドルと連動する特徴を持ちます。

アジアの金融の中心 香港ドルの最大の特徴はドル・ペッグ制

香港は長い間イギリスの植民地でしたが、1997年に中国に返還され、アジアの金融の中心地として発展してきました。
中国の一部ではありますが、中国通貨の人民元ではなく、独立通貨である香港ドルが採用されています。

香港ドルの最大の特徴はドル・ペッグ制を用いていることです。
ドル・ペッグ制とは、固定相場制の1つで、米ドルと香港ドルとの為替レートを一定割合(1米ドル=7.75〜7.85香港ドル)で保つようにすることです。

そのため、香港ドルは米ドルに連動して相場が動きます。
また、香港には他国のように中央銀行がありませんので、香港上海銀行、スタンダード・チャータード銀行、中国銀行の3行が、香港金融監督局の管理下のもとで香港ドルを発行しています。

香港ドルに影響を与える 米ドルと連動するためアメリカの影響が大きい

香港ドル相場に影響を与えるのは、アメリカと中国です。
アメリカはドル・ペッグ制を用いているので、1番影響を受けます。そのため、アメリカの非農業部門雇用者数や失業率などの雇用統計やFOMC政策金利発表などの重要な指標によって、相場が大きく変動します。

また、中国経済の影響も受けやすいです。
中国の経済が良ければ香港ドルが買われ、中国経済が悪ければ香港ドルが売られる傾向があります。

香港ドルの取引のポイント アメリカの経済指標や要人発言をチェック

香港ドルで取引する場合は、アメリカと中国の動きを注意して見る必要があります。
ドル・ペッグ制なので、香港ドルは米ドルに連動して相場が動きます。そのため米ドル同様、アメリカの経済指標や要人発言などに注意しましょう。香港の経済状況に関係なく、アメリカの金融政策を追って行います。

スワップポイントも昔ほど高くありませんので、長期保有も良いですが、短期売買で取引するのが良いでしょう。

どの通貨も特徴を持ち、さまざまな影響を受けて相場が変動する

いかがでしたがでしょうか。
FXでは多くの通貨が取引できるのが魅力でもあります。どの通貨も特徴を持ち、さまざまな影響を受けて相場が変動します。
米ドルやユーロ、ポンド、円などの通貨取引も良いですが、スイスフラン、カナダドル、ニュージランドドル、香港ドルの通貨取引も、ぜひ検討してみましょう。

必ず通貨自国の経済指標や情報だけでなく、関連性のある国の経済指標などもチェックするようにしましょう。

著者情報
オールマイティなトレーダーを目指して日々奮闘中 投資で5000万円貯める事が目標。 基本ビビりなので日々可愛い利益をコツコツ貯めています。

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