• 不動産投資の物件を選ぶ際は高利回りだけでなく支出にも気をつける

どれだけ高利回りでもコストが高ければ赤字になる可能性がある

2017年8月6日

不動産投資の物件を選ぶ際は、家賃収入額や利回りなどの情報だけで決めるのは危険です。
1番に目が行く情報ではありますが、どれだけ家賃収入額が高く、高利回りであったとしても、それ以上にコストが高ければ赤字運用になります。

利回りだけでなくコストにも目を向けること、表面利回りだけに注目しないこと、良い情報ばかりを説明する業者に気をつけることなど、物件選びに気を付けてみましょう。

高利回りだけに注目するのではなく支出にも注目することが大事

不動産投資物件を探す際に、つい家賃収入額や利回りにだけ目が行きがちですが、支出にも注目しなければいけません。
いくら、物件取得価格に対して家賃収入額が高かったとしても、税金や想定外の支出などが高ければ、最悪は赤字運用になってしまいます。

利回りも重要ですが、それと同じくらい、支出を徹底して調べておくことは大事です。

積算評価が高く融資を受けても固定資産税や都市計画税が高いことがある

不動産投資ローンなどを扱う銀行は、物件の利回りやキャッシュフローではなく、土地と建物の評価を合計した積算評価を基に融資の可否や融資額を決めたりします。

多くの銀行が投資物件を評価する際に積算評価をベースの1つにしていますので、積算評価が高ければ多くの融資を受けられる可能性があります。

計算方法

  • 土地の積算評価価格=路線価×土地の広さ
  • 建物の積算評価価格=再調達価格×延床面積×残存年数/法定耐用年数

再調達価格は建物を建設した時の平米単価のことで、各銀行によって若干異なります。積算評価などにより物件の評価がされますが、高ければ良いというわけではありません。

積算評価価格が高ければ、固定資産税評価額も高いということですので、固定資産税や都市計画税、不動産取得税、登録免許税なども高くなります。
つまり、積算評価が高ければ多くの融資を受けられるチャンスがありますが、一方で、固定資産税や都市計画税などのコストも高くなり、その分、利回りが低くなる可能性があるということです。

物件資料を見ても税金のことが書かれていないこともある

不動産投資物件を探したことがある方であればわかると思いますが、物件資料には税金のことが書かれていないことも少なくありません。
固定資産税や都市計画税は、概ね賃料収入の5〜10%はかかるため、税金のことを考えても、物件資料に掲載されている利回りはさらに低くなる可能性が高いです。

資料だけを見ると税金があることも忘れてしまいそうですが、固定資産税や都市計画税はしっかりと考えておかないといけないコストです。

高利回りそうな物件でもそれ以上の支出があれば意味がない

いくら家賃収入が高く、一見高利回りそうな物件であっても、それ以上に支出があればまったく意味がありません。
下手をすれば赤字であり、運用する期間だけ借金が増えていきます。不動産投資物件を探す場合は、つい家賃収入額や想定利回りなど、比較的自分にとって都合の良い数字にばかり目が行きがちですが、収入以上にコストに注目しなければなりません。
不動産投資は経営と一緒です。いくら売上を上げても、支出がそれ以上にあれば利益は出ません。
逆に売上が低くても、支出をそれ以上に抑えることができれば十分に利益を出すことが可能です。気になる物件があれば、徹底的に支出も算出した上で判断するようにしましょう。

家賃は適正か?想定外の出費はないか?など、徹底して確認することが必要

不動産投資において物件を探す場合は、下記のようなことに着目しながら徹底して確認するようにしましょう。

  • 本当に家賃は適正なのか?
  • 相場よりも高く設定されていないか
  • 設定されている家賃はあと何年くらい維持できるのか?
  • 想定外の出費はないのか?
  • 建物の修繕はしっかりとされているか?
  • 税金はいくらぐらいかかるのか?

物件を紹介する業者としては、物件を早く売りたいわけですので、実態よりも良く見せている可能性があります。
そのため、すべての情報を疑ってかかるぐらいの気持ちを持ち、一つひとつの確認作業が必要です。
特に怖いのが、運用を開始して家賃が想定より早く低くなった場合や、想定外の出費が必要になった場合です。

状況によっては、収益が期待できなくなってしまいますので、後悔しないように事前のリサーチを念入りに行いましょう。それが、将来的なリスクヘッジへと繋がります。

物件を選ぶ際は利回りや良い情報だけにとらわれてはいけない

不動産投資の物件を探す場合は、利回りだけにとらわれてはいけません。物件資料には高い想定で算出された利回りが載っており、その情報だけで物件を選んでしまうと痛い目に遭ってしまいます。

どんなに利回りが高くてもコストがかかると赤字になってしまう恐れがあります。また、高い利回りなど良い情報だけを説明して営業する業者もあります。良い情報だけにとらわれないようにしましょう。

表面利回りが高くても管理費、修繕費などのコストが高いと赤字になることも

不動産投資物件を探す際の物件資料には、表面利回りが載っていることが少なくありません。
実質利回りよりも、数値が高く魅力的に見えるため、業者もわざと表面利回りを載せる傾向があります。

表面利回りとは、年間の想定家賃収入額を物件価格で割って算出した数字のことです。

物件価格が5,000万円で年間の想定家賃収入額が400万円だった場合は、
400万円÷5,000万円×100=表面利回り8%

表面利回りを算出する際の、年間家賃収入は満室状態を想定して算出しているケースがほとんどです。

しかし、ずっと満室なんてことはよほどの物件でない限りありえません。満室想定なため、空室が出れば当然利回りは低くなります。また、税金や管理費、修繕費などのコストも計算に入っていないため、実際にはさらに利回りが低くなります。

利回りを参考にする場合は、表面利回りではなく、必ず実質利回りを確認することです。実質利回りとは、運用にかかる経費なども考慮して算出された利回りのことです。
固定資産税や都市計画税、修繕費、管理費、空室損失費、不動産仲介手数料など、さまざまなコストも反映されているため、実態に近い利回りが算出できます。
表面利回りがどんなに高かったとしても、経費などが高ければマイナスになるケースもあり得ることを認識しておきましょう。多くの物件資料には表面利回りが掲載されています。そこには、最も考えないといけないコストが反映されていませんので、十分に注意するようにしましょう。

早く物件を売りたいがために都合の悪いことは説明しない業者はNG

物件を紹介してくれる不動産業者は、お客さんのことを第一に考える親切なところもあれば、物件を売ることしか考えていない業者もあります。
前者の方は、物件の良い部分も悪い部分も包み隠さず説明してくれて、コストなどもすべて洗いざらい算出してくれます。

しかし、後者の業者の方は、とにかく物件を売ることしか考えておらず、諸費用や固定費、税金、物件のマイナスポイントなど、売ることに支障を来すようなことは意図的に一切説明しない場合があります。

こういった業者は、当然良い業者とは言えません。業者にとって不利益な情報はほとんど説明しませんので、お客さんは自分自身ですべてを調べるか、購入した後に気付き後悔するかのどちらかです。
また、「早くしないとなくなりますよ」「こんな条件の良い物件は二度と現れません」「決断しないようであれば別の人に紹介します」など、購入を煽るようなことばかり言ってくる業者も信用しない方が良いでしょう。

利回りなどだけでなくコストにもしっかりと目を向ける

投資物件を選ぶ際は、つい利回りなどの情報だけに目が行きがちですが、コストにも目を向けなければなりません。

表面利回りはあくまでも満室想定の家賃ですので、実質利回りを参考にし、一つひとつのコストも確認するようにしましょう。
また、良い情報しか説明しない業者や煽りが多い業者は、売ることしか考えていない可能性が高いですので、信頼しないようにしましょう。

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