• 不動産投資をする上で理解が必要な建ぺい率・容積率とは?

建ぺい率・容積率の内容や特徴、その他の建築制限について

2017年8月5日

不動産は場所によって、建ぺい率や容積率が違い、建てられる建物の大きさの限度が変わってきます。
また、建物の道路に面した一定部分の高さを制限する道路斜線制限などもあります。これらの内容や条件を把握しておかなければ、良い条件で不動産を手に入れることができないかもしれません。

建ぺい率と容積率とは?それぞれの内容や特徴について

建ぺい率や容積率はどのような割合のことを指すのでしょうか。不動産投資をする上で絶対に必要な知識になり、建ぺい率や容積率によって、不動産の価値も変わってきます。
用途地域によって割合が異なりますので、用途地域も合わせて覚えると、より投資に役立ちます。

建ぺい率とはなにか?「敷地面積に対する建築面積の割合」

建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合のことです。
例えば敷地面積が100㎡で建ぺい率が70%の場合は、100㎡×70%で70㎡までの建築面積が可能になり、残りの30㎡が空き地になります。

仮に建ぺい率が60%であれば、60㎡までの建築面積が可能で40㎡が空き地になります。この際の建築面積は、建築基準法施行令第2条2項の「建築物の外壁又はこれに代わる柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積による〜」と水平投影面積を基にすることが定められています。

水平投影面積とは、建物を真上から見た際の面積のことであり、建物の1階が60㎡で2階が40㎡の場合は60㎡の方が該当し、仮に1階が60㎡で2階が80㎡の場合は80㎡が面積となります。
商業系の用途地域では建ぺい率80%〜の場所も多く、場合によって建ぺい率100%のところもあります。住宅系の用途地域では一般的に建ぺい率は30〜60%程度の場所が多いです。

容積率とはなにか?「敷地面積に対する延床面積の割合」

容積率とは敷地面積に対する延床面積の割合のことで、その土地に建設できる建物の延床面積を定めたものです。
延床面積とは、建物の床面積の合計のことで、3階建ての建物であれば、1〜3階までのすべての床面積を合わせたものが延床面積です。

例えば、敷地面積が200㎡で容積率が100%であれば、建物の延床面積は200㎡まで可能で、容積率が70%であれば延床面積は140㎡まで可能です。
床面積を計算する場合は、壁の中心線の内側の面積である壁芯を基に算出し、マンションやアパートなどの共同住宅では、階段や老化、エレベーターホール、バルコニー、エントランスホールなどは床面積から除外されます。

商業系の用途地域では容積率200〜1,000%で、住宅系の用途地域では容積率は50〜400%程度です。

主な用途地域 建ぺい率 容積率
第一種低層住居専用地域 30~60% 50〜200%
第二種低層住居専用地域 30~60% 50〜200%
第一種中高層住居専用地域 30~60% 100〜300%
第二種中高層住居専用地域 30~60% 100〜300%
第一種住居地域 60% 200〜400%
第二種住居地域 60% 200〜400%
準住居地域 60% 200〜400%
近隣商業地域 80% 200〜1,000%
商業地域 80% 200〜1,000%

不動産投資において、建ぺい率・容積率をを理解しておくことは重要

不動産投資において、建ぺい率や容積率を理解しておくことで、どんなメリットがあるのでしょうか。
また、どんな場面で知識が役立つのでしょうか。

ここでは、建ぺい率・容積率を理解しておくことで得られるメリットと、理解していない場合のデメリットについて、それぞれ確認していきましょう。
建ぺい率・容積率は不動産投資の知識において、基本中の基本ですので、しっかりと把握しておきましょう。

建ぺい率・容積率を理解していれば建物の規模感や収益性を推測できる

不動産投資をする上で建ぺい率や容積率を知っておけば、土地を有効活用でき、収益性の高い物件を持つことが可能です。

また、どんな物件が建てれて、どれくらいの収益を得れるかイメージできるようにもなります。

例えば、気に入った場所に土地を見つけた場合に、建ぺい率や容積率を理解していることで、土地の利用価値の高さや建設する建物の規模、そこから得れる収益などをイメージし、計算ができます。建ぺい率が高いと、建物用に活用できる面積が広いため、土地の利用価値が高いと考えることができます。逆に建ぺい率が低い土地だと、敷地面積の割に狭い建物となってしまい、土地の有効活用ができず、建物の収益性も下がる可能性があると考えられます。

また、容積率が高い場所であれば、規模の大きい建物が建てられますし、容積率が低ければ、比較的規模が小さい建物になってしまいます。

実際に建てる建物の大きさは別として、建ぺい率と容積率がそれぞれ高い方が、土地を有効活用でき、規模の大きいマンションやアパートを建設することが可能です。
土地と、その土地の建ぺい率・容積率から、建物の規模感や収益性を推測することができます。

不動産投資をする上で建ぺい率や容積率を理解しないのは致命的

一方で、建ぺい率や容積率が理解できていないと、土地を見ても建てられる建物の規模感や収益性を推測することができません。
そのため、どれくらい利用価値が高い土地か判断できないため、良い投資ができない可能性があります。

「規模の大きいアパートやマンションが建てられる」と考えて土地を入手しても、建ぺい率や容積率が低く、実際には想定以下の規模・収益性の建物しか建てられないかもしれません。
不動産投資をする上で、建ぺい率や容積率を理解していないのは致命的です。

建ぺい率と容積率以外の建築制限は?斜線制限について

建築する建物の制限となるのは建ぺい率と容積率だけではなく、他にもいろいろな建築制限があります。建ぺい率と容積率だけを理解していても、他の建築制限を知らないと、思ったようなアパートやマンションが建設できず、収益性も乏しくなってしまいます。

主な用途地域別の容積率 道路斜線制限 隣地斜線制限 北側斜線制限
第一種低層住居専用地域 適用されない
第二種低層住居専用地域 適用されない
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域 適用されない
第二種住居地域 適用されない
準住居地域 適用されない
近隣商業地域 適用されない
商業地域 適用されない

建物の道路に面した部分の高さ制限である「道路斜線制限」

建物の高さを制限するものに道路斜線制限があります。
道路斜線制限とは、道路や周辺の建物の採光や通風を確保するために、道路に面した建物の一定部分の高さを制限することです。
つまり、「光が当たり風通しも良くるすために建物の道路に面した部分には高さ制限をかける」というものです。適用される範囲は、用途地域別や容積率の限度によって決められています。

高さ20mもしくは31mを超える部分が高さ制限を受ける「隣地斜線制限」

建物の高さ制限をするものに隣地斜線制限というのもあります。隣地斜線制限とは、隣地の建物の採光や通風などを確保することを目的に、建物の高さを制限するものです。戸建てなど、どんな建物にも制限がかかるわけではなく、高さ20mもしくは31mを超える部分について、高さ制限を受けるため、対象となるのはマンションやビルなどに限定されます。隣地斜線制限は、低層住居専用地域では適用されません。
 

低層住居専用地域と中高層住居専用地域のみで適用「北側斜線制限」

建物の高さ制限には道路斜線制限、隣地斜線制限の他に、北側斜線制限というものがあります。北側斜線制限とは、北側の隣地の採光や通風の確保を目的とした建物の高さ制限であり、低層住居専用地域と中高層住居専用地域のみで適用されます。低層住居専用地域での北側の境界の立ち上がりは5m、中高層住居専用地域での北側の境界の立ち上がりは10mです。

建ぺい率・容積率・各斜線制限を把握した上で不動産投資を始めよう

不動産投資をする上で建ぺい率や容積率を知っておけば、土地の利用価値の高さや、物件の規模、収益性などのイメージを持つことができます。また、建物の高さなどを制限するのは、建ぺい率や容積率だけではありません。道路斜線制限や隣地斜線制限、北側斜線制限などがあります。何れも、用途地域などによっても条件が異なるため、検討している土地、地域にどのような制限があるか、しっかりと確認した上で売買するようにしましょう。

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