• 不動産投資をするうえで理解する必要がある、所有権や借地権、借地権の種類

不動産の「所有権」と「借地権」の内容、特徴、違いについて

2017年8月6日

土地や建物を売買、賃貸する不動産投資をするうえで、法律・権利のことは必ず理解しておく必要があります。
その代表的なものが「所有権」と「借地権」です。
所有権は固定資産税や都市計画税の支払い義務が生じますし、借地権の場合は多くの種類があります。

不動産の所有権とは?所有権の内容や特徴について

不動産投資を始めると「所有権」という言葉をよく聞くようになります。
所有権とはどのような権利のことなのでしょうか。
ここでは、所有権の内容や支払いが必要な固定資産税、都市計画税のこと、所有権と異なる借地権の種類などについて

権利は法律で認められているものですので、しっかりと内容やルールを把握しておかなければなりません。

所有権とは?土地を所有する権利固定資産税や都市計画税の支払い義務も生じる

所有権とは、その名のとおり、土地を所有する権利のことです。土地を所有している人が持っている権利であり、土地を売買した場合は、土地を売却した人から購入した人に所有権が移ります。
所有権を持つ人、つまりその土地を持っている人は、相続や贈与・売却などを土地の処分を自由に決めることができます。

その代わり、土地に対する固定資産税や都市計画税を支払う義務も生じるため、所有者はこれらを支払う必要があります。

固定資産税・都市計画税とは?

固定資産税と都市計画税は土地の所有者が納税義務者となり、市区町村が算出した納税額を基に納付します。
固定資産税・都市計画税ともに、固定資産税評価額が課税標準として計算され、固定資産税評価額は3年に1回見直されます。
住宅用地や住宅に関しては、課税標準や税額の軽減措置もあります。

  • 固定資産税の税額計算方法
  • 「課税標準×1.4%(標準税率)」

  • 都市計画税の税額計算方法
  • 「課税標準×最高0.3%(制限税率)」

借地権とは?土地を借りる権利平成4年を境に新法と旧法がある

借地権とは、土地を所有している人から一定期間土地を借りる権利のことを指します。
土地を借りて建物などを建てますので、土地の所有者に対して地代を支払わなければなりませんが、所有者ではないため、固定資産税や都市計画税を支払う義務はありません。
一般的に土地を借りる際は、「◯年◯月◯日まで」というふうに借りる期間を定めて契約をしますが、所有者の許可がおりれば期間を延長することもできますし、建物を立て替えすることも可能です。

ただし、同じ借地権でも「定期借地権」の場合は、予め決められた期間のみ存在する借地権なため、期間を延長することはできません。
また、契約期間が終了すれば、既存の建物を取り壊して土地を元の状態に戻したうえで、所有者に返さなければなりません。他にも、旧法借地権や普通借地権などもあります。

旧法借地権と普通借地権とは?

平成4年に借地借家法が新たに施行されたため、平成4年以降が新法、それより前のものが旧法となります。
旧法借地権は借地権者側が強く守られている法律で、地主側の更新拒絶や更地返還などは正当事由がない場合は認められません。
建物をコンクリート造、レンガ造、ブロック造などの堅固建物と、木造などの非堅固建物の2種類に区分されています。
借地権設定時の存続期間は、予め取り決めがない場合は、堅固建物を60年、非堅固建物を30年と定めており、更新後の存続期間は堅固建物は30年、非堅固建物20年になります。

一方、新法上の普通借地権は、堅固建物と非堅固建物の区別がないことが旧法借地権と異なり、存続期間は一律30年となります。
もしも所有者と借り手が30年以上の長い存続期間を予め取り決めしている場合は、その期間が優先されます。
存続期間が満了して更新する場合は、最初の更新の存続期間は20年、2回目以降の更新の存続期間は10年となります。新法が施行された平成4年8月1日以降に契約をした場合は新法の借地借家法が適用されます。

借地権には物権の「地上権」と債権の「賃借権」がある

借地権と呼ばれる権利には、地上権と貸借権の2種類があります。
地上権は物権で、貸借権は債権であり、権利の強弱に違いがあります。それぞれどのような内容で権利の強弱が違うのでしょうか。内容や違いを把握しておくことは非常に大切です。

地上権とは?所有者の承諾がなくても譲渡や賃貸できる

借地権の地上権は物権とも言われ、「その物を直接的に支配して利益を受けることができる権利」のことです。
そのため、土地の所有者の承諾がなくても、地上権を第三者へ譲渡したり、賃貸したりできます。
仮に土地の所有者が変わったとしても、所有者に関係なく土地を使うことができ、地上権の売買も自由に行えます。

借地権者が登記を希望した場合は、所有者は法的に登記の協力義務があるため、登記に応じなければなりません。現在、借地権は貸借権が一般的ですので、地上権が設定されているものはほとんどありません。

賃借権とは?借地権は貸借権が一般的地上権ほど強い権利ではない

貸借権とは土地貸借権とも言われ、地上権が物権であるのに対し、貸借権は債権であり、地上権ほど強い権利ではありません。
債権である貸借権は、特定の土地の所有者に対して、土地の使用を請求する権利であるため、もし土地の所有者が変わった場合は、新しい土地の所有者に対して土地の使用を請求できません。

売買などに関しても、土地の所有者の承諾を得なければできませんし、所有者に登記の協力義務もありません。しかし、借地権者が所有している建物を登記すれば、貸借権を登記した場合と同じ効果があります。
一般的に、借地権=貸借権となっています。

所有権と借地権はそれぞれで内容が異なる把握することが大事

所有権は土地を所有する権利であり、固定資産税や都市計画税の支払い義務は生じますが、売却や相続など土地の処分を自由に決められます。

借地権とは土地を借りる権利のことであり、平成4年を境に新法と旧法とあり、さらに、地上権と貸借権とがあります。
それぞれで内容が異なりますので、しっかりと把握したうえで不動産投資を行うようにしましょう。

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