• 不動産投資における時間経過リスクと人口リスク

空室率の上昇理由と家賃の下落要因はなんでしょうか

2017年9月7日

投資活動には、大小なりともリスクが存在します。
一般的に言われていることは、リスクが高いほど短期的に大きな利益が期待でき、リスクを押さえることにより収益も小さくなるという原則です。
例を挙げるならば、債券投資において格付けがAAAの債券については、権利も非常に低い傾向があり、72の法則で計算した福利では、資金が倍になるまでの期間が100年を超えるものも存在します。

反対にレバレッジを利かせた株式やFX、商品相場などは投下資金以上の損失が出るリスクを背負う代わりに、1日でも資金が倍になるほどのチャンスを手に入れます。
このように投資対象により資金性格やリスク性格が異なります。その中でも不動作餡投資のリスクは市場リスクと人的リスク、設備リスクや災害リスクなど、細分化するとそれほどでもありませんが、多くの種類のリスクを抱えています。

不動産投資におけるリスクのうち、今回は人的リスクである空室問題と、設備リスクである家賃下落について解説します。

不動産の空室・家賃下落のリスクの原因

投資とは、自己資金を注入し、それ以上のリターンを受け取ることによって結果的に以前よりも資産の増大を図る目的の行動のことですが、不動産投資においても、リスクから逃れることはできません。
株式や為替に比べて換金性が高くない分、リスクが分散されているように感じますが、株式や為替のように、一度落ち込んでしまっても、好材料さえ整えば回復できるといった部分と大きく異なるところがあります。

それは単純な人口の問題です。
マンション経営をはじめとする多人数型不動産投資においては、初期投資が大きくなりますが、その分1人当たりの負担を減らすことができるため、回収できる確率は高くなります。

また不動産の設備や立地に関しては、他との競合を避けなければなりません。
他との競合が起これば、それは即ち、価格競争を意味します。価格競争に勝たなければ収益が上がらないとなると、ジリ貧の勝負になりますので、投資の本来の姿からは離れていってしまいます。

このように、1点悪い点が発生することで連鎖的に悪いほうへと進んでしまう危険性があります。この負のスパイラルはどのようになっていくのでしょうか。

空室から家賃値下げへのスパイラルには要注意

一般的な流れとして、不動産投資を始めるにあたり投下資金の回収へ向けた見積書があるというのが前提となります。
その見積もりでは、マンション経営などの場合において、空室率を0%で想定しているところはほとんどありません。概ね7掛けから8掛けで試算を行う場合がほとんどです。

新築物件の場合は比較的空室率は低く抑えられるという傾向にあり、問題ありませんが、築年数の増加に伴い、空室率も上昇するようになります。
もちろん立地や設備の刷新によってある程度は防ぐことも可能ですが、人口が減少する地域に投資をしてしまった場合は、徐々に空室が増えていることもあり得ます。

空室が増えることによりその部屋には維持管理費が必要なので、そのほかの部屋から得た収益をそこに回すことになります。
このようになると問題が発生します。つまり家賃収入が減った状態で維持管理費や設備費はかかり続けるという状況になるため、キャッシュフローがマイナス方向に向かうことになります。

収入の減少と管理費の横ばいは、投資家にとって何よりのリスクとなりえるのです。
またマンション投資が増えている地域に投資を行った場合は、建物内の設備や外観が同じようになってしまうこともリスクになります。それは同様の建物で立地が同じようなところの場合は、家賃が低いほうが満室になりやすいためであり、価格競争のもとになります。

では空室が目立ってしまったときはどのような対処をするのが一般的でしょうか。

空室時の対処は家賃の値下げは失敗のもと

前述の様に、経年やその他の理由によって自分が投資するマンションに空室が目立ってしまうときがあります。
そういった場合、多くの大家さんは家賃を下げるという決断に踏み切ります。空室が多いよりも多少家賃を下げてでも満室になっているほうが良いという考えに基づくものですが、これは後々問題になりやすくなります。

特に問題なのが、同等の部屋に住む住人への対処です。
その部屋よりも割安で入居できるということが住人の耳に入ると、現在埋まっている部屋の家賃も低く抑えなければならなくなるからです。その価格交渉に応じないとすると、さらに空室率が高まる傾向にあります。

また家賃を下げるということは、それだけでも物件に対して設備の刷新を行う回数が減ってしまうという現象に直結します。
そうなった場合は古い設備のまま新規の住人を探すということになりますので、ほかに競合相手がいる場合はとても不利になります。このような流れになるとさらに家賃を下げるという行動に走りがちになります。

しかし家賃を下げるとまた利益が減少することになるため、負のスパイラルに陥ってしまうため、さらなる追加資金がないと対処ができなくなり、結果目標よりも低い利回りでの投資となっているところも少なくありません。

ではそのリスクを軽減するにはどのような対処法があるでしょうか。

空室や家賃下落のリスクを防ぐには

これまで述べたように、不動産投資には空室と家賃の下落という、そもそもの資金回収に直接かかわる問題があります。
地方にマンション経営をすると人口お問題が多いですし、都市部においては新築が乱立しているため、設備や機能、アクセス面において競合する場合が多いからです。

しかし人口が増えている地域に限っては例外の様で、多少の立地の悪さやアクセスのしにくさ、設備の古さがあっても地方から出てきた人は車を持っている場合や、郊外型の仕事をしている人にとっては、需要があるため家賃の下落や空室にはなりにくいのがポイントです。

では空室や家賃の下落を防ぐのに重要なポイントはどういったところになるのでしょうか。

不動産投資の原則は「好立地、駅チカ、最新設備」

不動産投資を始めるにあたり、どのような土地で、どのくらいの規模で、そしてどの程度の設備で建設するかによってその後の収益性は大きく異なります。
基本的に、都市部へのアクセスが良いこと、その都市の交通大動脈に接していること、その地域の置ける設備として最新であることが重要になってきます。特に賃貸型のマンションの場合は、人が入れ替わることを前提としているため、南向きであったり、東向きであることが条件となります。

可能であれば建物全体に長時間日光が当たるほうが望ましいです。
またその年の交通の大動脈である駅などにアクセスが良好なことで、ビジネスマンや学生の呼び込みが可能になります。そして設備に関しては、可能であれば人が入れ替わる周期(2~3年)ごとに少しずつ刷新できるように収益金を考えたほうが成功率は高くなります。

また設備の維持管理にも注意を払うため、管理業者と契約をするのもよいでしょう。
さらにもう1点、消費者のニーズは変化する速度が非常に速いため、空室が目立ってきた建物は、リノベーションなどをして、常に新品の状況を保つことによって家賃相場の下落を防ぐことができます。

この時のデザインとして、既存のもので人気のものではなく、常に新しい、これから普及するというデザインに絞っておくと、将来性が大きくなります。
また慣れない人やメンターがいない人には不向きかもしれませんが、サブリースという方法もあります。サブリースは不動産会社に一括借り上げをしてもらうことで、マンション経営の煩わしさから大きく解放されます。

収益性はやや落ちますが、入居者の対応から設備の刷新まで、任せられるので、安心できるというメリットがあります。

きれいな事だけではなく、空室のリスクや家賃の問題などとも向き合う

不動産投資における参入のハードルは、昔ほど高くはなくなりました。代々の土地持ちでなければなかなか参入できなかったマンション経営も、金利の低下に伴いサラリーマンでも参入が可能となりました。
しかし一方で家賃の問題や空室の問題など、初めての投資家には対応が難しい場面も増えてきています。

そのため専門業者でないとわからない部分に関してはプロの力を借りあるなど、そこにも新しいビジネスの種があります。
賃貸経営の難しさやリスクなどはあまり知られていない部分もありますが、収益体質を見直すことで様々なリスクが浮かび上がり、その対処法も理解できるはずです。

投資には様々な形でのリスクがつきものなので、迅速に対処できるようにしておきましょう。

著者情報
オールマイティなトレーダーを目指して日々奮闘中 投資で5000万円貯める事が目標。 基本ビビりなので日々可愛い利益をコツコツ貯めています。

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