• 2020年の東京オリンピックまで土地の価格は上がるのか?

都心部のオリンピックによる土地価格の変動と外国人投資家が増えている理由

2017年8月5日

2013年9月のブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会総会にて、56年ぶりとなる2020年の東京オリンピック開催が決定したことは、まだ記憶に新しいのではないでしょうか。

今が2017年ですので、3年後にはオリンピックが開催されます。
不動産投資業界では、オリンピックの開催により、都心部を中心とした土地の価格が上がり続けるのでは?
という意見や、一時的に上がって下がるのでは?という意見など、さまざまな意見が出ています。

果たして東京オリンピックまで土地価格は上がり続けるのでしょうか。土地価格や増える外国人投資家について考えていきます。

2020年のオリンピックまで土地の価格は上がり続けるのか?

2020年に東京オリンピックが開催されますが、オリンピックの影響により、土地の価格は上がり続けるのでしょうか。
それとも、オリンピックがあるからといって、土地の価格が上がることはないのでしょうか。不動産投資をする上で、これから土地価格が上がりそうな場所を狙うのは常套手段の1つです。逆に価格が上がると思っていたのに、下がってしまっては、大きな損失を負う可能性があります。

オリンピックまで土地の価格は上がり続けるのか?それとも下がるのか?

オリンピックまで土地の価格は上がり続けるのでしょうか。この件に関しては、多くのエコノミストや経済評論家、不動産会社などで、「オリンピックまで土地の価格は上昇し続ける」という意見と、「オリンピックまで土地価格の上昇は続かず下落する」という意見に分かれます。実際、オリンピックの招致が決まってから勝どきや晴海、豊洲のエリアでは不動産価格が10%程度上がっており、東京全体の地価は約1%上昇したと言われています。しかし、これらの影響はオリンピックだけではなく、日銀の金融緩和対策によって個人投資家が増えたことや、2015年の相続税改定により節税対策として不動産人気が高まったこと、アベノミクスによる景気上昇などが原因とも言われています。

そのため、オリンピックの招致が決まってから土地価格は上昇していることは事実ですが、それがオリンピックの影響によって大幅に土地の価格が上がったとは言い難い状況と言えます。しかし、中国を始めとした外国人投資家が東京の不動産にどんどん投資していますので、2020年までに緩やかに土地価格が上昇するのではないかとも言われています。

そうなるとオリンピックまでは土地価格が上昇しそうですが、オリンピック後の土地価格の下落を危惧して、オリンピック開催前までに投資家たちが売却して利確するのではないかという予測もあり、もしそうなると、オリンピック前時点で土地価格が下落に転じる可能性があります。2012年のロンドンオリンピックでは、オリンピックと景気との関連性は確認されていません。

オリンピックの影響だとしても、そうでないとしても、不動産投資家にとっては土地価格が上昇することは嬉しいことです。現状、都心部を中心として土地価格・不動産価格が上昇し続けていることだけは事実です。

あくまでもオリンピックは経済に連動する要素の1つに過ぎない

オリンピックがあるからといって、土地価格が急激に上がるわけではありませんし、土地価格が上がる理由は、前述のとおりオリンピック以外にもたくさんあります。
あくまでもオリンピックは経済に連動する要素の1つに過ぎませんので、土地価格の変動の原因がすべてオリンピックというわけではありません。

多くのプロジェクトなどにより土地価格の上昇やがみられるのは都心部

オリンピックの影響により土地価格の高騰がみられるのは都心部に限定されることでしょう。

競技によては東京以外の場所でも開催されますが、あくまでもメインの開催地は東京です。そのため、オリンピックの影響で土地価格が上昇するとすれば、都心部だけであり、他の地域で高騰することは考え難いでしょう。実際、都心部ではオリンピックの主要施設が湾岸地域を中心とした狭い地域に集中しており、晴海エリアにおいては選手村跡地には6,000戸規模の住宅建設が既に計画されています。

また、現在もオリンピック開催に向けて、民間業者による多くの高層マンション計画が立てられており、その戸数は1万戸にも上ります。国内・海外からの需要の高さの現れでもあり、土地価格の上昇がみられるのは都心部中心です。

オリンピックの影響で都心部の価格が上昇するとで地方は反対に下落するのか?

都心部の価格が上昇しているからといって、地方など全国的に価格の変動に目立った動きはありません。つまり、現在のところは、オリンピック開催決定によって東京の価格が上がったからといって、その分地方の価格が下がるということは起きていないと言えます。もちろん、先のことはどうなるかわかりませんが、今後、東京の土地価格が上がっていったとしても、地方の価格が下がるとは限らず、むしろ価値が上がっていく地方も多くあることでしょう。

地方の土地価格には大きな関係性はなさそうです。

東京都心部への投資が外国人投資家も多い理由について

東京都心部のマンションなどへ投資を行うのは日本人だけではありません。

多くの外国人投資家も投資を行います。特に中国の投資家が不動産を「爆買い」したりもしています。なぜ、外国人投資家も都心部の物件に投資するのでしょうか。

理由は東京オリンピックだけなのでしょうか。ここでは、外国人投資家が多い理由について、確認していきましょう。

なぜ外国人投資家が多いのか?高利回りで信頼が高くオリンピックも開催される

東京オリンピック開催が決まり、中国を中心とした多くの海外投資家がオリンピックに向けた価格の上昇を期待して、都心部のマンションなどを購入しています。実際、2014年には外国企業による日本の不動産取得額が1兆円近くにも及び、前年の約3倍もの金額になったとのことです(都市未来総合研究所調べ)。

オリンピックが開催されることで、より多くの外国人や訪れ、移住者も増加する予測があります。「GLOBAL PROPERTY GUIDE」によると、日本の不動産利回りは5.02%(表面利回り平均)で、各国の不動産利回りに比べると高く割安です(シンガポール2.82%、アメリカ3.91%、フランス2.89%、イギリス3.21%)。建物や環境への信頼も高く、さらにオリンピックが決まったことで、多くの海外投資家が日本、その中でも開催地の東京に注目しています。

世界的に見ても利回りが高い、品質や技術力への信頼性が高い、東京オリンピック開催で土地価格が上昇する可能性がある、これら3点の理由から外国人投資家が増えていると考えられます。

外国人投資家は特に立地を重視する傾向があり都心部が多い

外国人投資家は日本で不動産投資をする際に、特に立地を重視する傾向があります。

日本人が外国で不動産投資する場合もそうで、誰もが知っているような地域で、立地の良い場所を探すはずです。逆に、まったく聞いたことのない地域に不動産を持つことは不安でしかありません。そのため、普段から日本への投資は東京が多いですし、オリンピックの開催が決まったことで、さらに増えています。

また、資産価値が下がりにくく、利回りが高い物件を選ぶため、東京の外れよりも都心部に集中します。都心部のマンションには、多くの外国人投資家の投資マネーが流れています。

オリンピックによって土地価格が上がるかどうかはこれから次第

いかがでしたでしょうか。現在のところ、オリンピックの招致が決まってから、一部の地域では土地価格・不動産価格が上昇しています。
多くの外国人投資家の影響もあり、今後も価格が上昇を続けていく可能性もありますし、リスク回避などによる早めの利確でオリンピック開催前時点で土地価格が下落する可能性もあります。

オリンピックが影響して土地価格が上がるかどうかは、これからの土地価格次第でもあります。都心部が上がるからといって地方が下がるというわけではありませんので、地方で不動産投資を控えることは必要ないと言えるでしょう。

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